山岸剛『東京パンデミック』(早稲田大学出版部)刊行記念展示

山岸剛「Tokyo ru(i)ns」/ 佐藤洋一「Tokyo Year Zero」

会期:2021年4月15日(木)〜
*月 - 金 11:00 - 17:00(土・日・祝日は休み)
会場:Tokyo Little House / 東京都港区赤坂3-6-12

*会期は状況に応じて変更になる可能性がございます。最新情報は Facebook にてご確認ください。

*カフェスペースでの展示となりますので1オーダーをお願いいたします。

*混雑状況によって入場をお待ちいただくことがございます。お時間に余裕をもってお越しください。

このたびTokyo Little Houseでは、写真家・山岸剛氏の『東京パンデミック』刊行を記念し、同氏による「Tokyo ru(i)ns」と、早稲田大学教授・佐藤洋一氏による「Tokyo Year Zero」の複合写真展示を開催します。

Tokyo Little Houseは、東京・赤坂にある築70年を越える民家を改修した宿泊・観光施設です。変化し続ける都市・東京で、焦土の暗闇からネオンの光まで、文字通り歴史の明暗を見守ってきた小さな木造家屋を改修し、二階を一室だけのホテル、一階を展示のあるカフェとして、2018年にオープンしました。

都市に開かれた小さな展示空間として設計された1階のカフェスペースでは、オープン以来、第二次世界大戦後・占領期の東京およびその写真の調査・研究を行ってきた佐藤氏をキュレーターに招き、1945年の東京の風景を写した写真資料展示「Tokyo Year Zero」を行ってきました。

瓦礫が一面に広がり、空は広く、遠くに木立が見え、傷ついた駆体を剥き出しにした建物が点在する──現在の東京に重ね合わせるのが容易ではないその光景は、偶然この展示を目にした人に、1945年のこの都市よりも、津波を受けた東北の海辺の街を想起させることが少なくありませんでした。

山岸氏は、2011年の東日本大震災の直後から、津波を受けた東北沿岸部の撮影を続けてきました。その写真には、人工物が自然と対峙した結果としてあらわれた破壊のありようが克明に捉えられています。そして山岸氏は、この東北での撮影の経験を源泉として、東京の写真を撮り始めたと言います。

言わば東北から捉え返されたとも言える東京の風景とはどのようなものなのか。その風景は、70年余り前の東京と、互いにどのように照射し合うのか。「Tokyo Year Zero」と「Tokyo ru(i)ns」という二つの写真群を通して、パンデミックを迎え、そしてオリンピックを迎えようとする中で、私たちはこの都市の風景をどのように想起できるのかを考えてみたいと思います。

-----
山岸 剛(やまぎし・たけし)
写真家。1976年横浜市生まれ。川崎市在住。早稲田大学政治経済学部経済学科および早稲田大学芸術学校空間映像科卒業。人工性の結晶としての「建築」と、それが対峙する「自然」との力関係を主題とするものとしての「建築写真」を制作する。個展に「Tohoku – Lost, Left, Found」(2014、コニカミノルタギャラリー)。写真集に「Tohoku Lost, Left, Found」(LIXIL出版、2019)、『東京パンデミック』(早稲田大学出版部、2021)

-----
佐藤 洋一(さとう・よういち)
1966年東京都生まれ。早稲田大学理工学部建築学科、同大学院博士課程修了。早稲田大学社会科学総合学術院教授。博士(工学)。専攻は都市形成史。主な著書に『米軍が見た東京1945秋──終わりの風景、はじまりの風景』(洋泉社)、『図説 占領下の東京』(河出書房新社)、『帝制期のウラジオストク』(早稲田大学出版部)、『地図物語シリーズ(浅草、銀座、日本橋、新宿、神田・神保町の計5巻)』(武揚堂)などがある。2014年より、1945年の東京の写真を発掘収集する『東京零年』プロジェクトを継続中。